
COLUMN DETAILS
不動産業に「挑戦したい」「興味がある」なら、ぜひ!
~『令和3年度 第1回 不動産開業支援セミナー』レポート~
(一社)宮崎県宅地建物取引業協会が開催する『不動産開業支援セミナー』では、個性的な不動産業者を講師に招き、体験談を聞いたり意見交換をしたりなど行っています。今回は7月14日(水)のセミナーについてリポートします。
●開会の挨拶
県宅建業協会の藤山広子副会長が、昨今のコロナ禍において不動産業が好影響を受けていると話しました。「家族での『家ごもり』時間が増え、建物の見直しをする人が多くなりました。この思いがけない恩恵をこれから参入してくる人たちにも還元し、業界のさらなる勢いにできればいいですね」と藤山さん。藤山さんのやわらかな語り口調で参加者が一気になごやかな雰囲気に。

●不動産開業の体験談
今回は、「フィールズコンサルティング合同会社」の大河内一夫さん、「ひなたのまち不動産Eits」の福島圭一朗さんが講師でした。
「大河内一夫 氏~フィールズコンサルティング合同会社~」
宮崎市出身で開業して1年7カ月の大河内さん。東京での学生時代に不動産業者と知り合い、バブル時期だったこともあり大学を中退して業界に入ったのだそう。その間に宅建士、測量士、FP技能士などの資格を取得。コンサル業務を行いながら開業後は売買のみで営業しています。
開業時の資金づくりについては、すぐに着手できる取り引きがあるかなどを考えて借り入れ金額を決めること、また、その時の金融機関や関係機関とのやり取りもその後の仕事に繋がるので大切です。金融機関の担当者さんが仕事の紹介もしてくれたと話されました。
開業時にHPを作成。ただし、自分自身を知ってもらうことが第一と考え地域へのあいさつや役割を担ったり、物件探しや交渉なども足を使って直接会いに行くことを大事にしているのだそう。人とのつながりが大事なので物件をひとり占めすることなくネットワーク作りをすれば仕事も広がると話されました。

「福島圭一朗 氏~ひなたのまち不動産Eits」
福島さんは都城市出身、本年4月に開業しました。大阪で働いていたときに出会った不動産業者がとてもいい方で、自分も困ったときに頼れる人になりたいと思ったことが不動産業を目指したきっかけ。その後、家族との時間を大切にしたい気持ちで宮崎に戻り、勉強も兼ねて地元の不動産会社に就職しました。宅建士の資格などはその時に取得。不動産会社で働いて2年後、そろそろ独立を考えていた時に『不動産開業支援セミナー』に参加しました。講師の日向市、(株)アクロス不動産の谷岩さんが「全て揃えて開業できる人は、いない。みんな何かしら足りない状態だった」と、話していたことが開業の気持ちを後押ししました。
宮崎市東宮に福島さんの事務所兼自宅があり、自治会の役員などをこなしながら地域の人たちに自分の顔と名前を覚えてもらっています。東宮は新興住宅地で福島さんと同じ30代前半の人たちが家を建てよう、住みたいと考えている場所。同世代に家の相談を受けることも多いのだそう。福島さんは、「開業する時は不安ばかりだと思います。でもそれは自分の想像でしかありません。まずは行動。あとはプラスになるように何が必要か考えたらいいと思います」。

●質疑応答
Q.HPを作った方がよいか?またいくらぐらいかかるのか?
A.若い世代をターゲットにするためにもHPは必要だと思う。インスタグラム、TwitterなどのSNSを活用するのもいいと思う。HP作成は、50万ぐらいから。市の助成金制度もあるので調べてみると良い。
Q.個人、法人どちらがよいか?
A.売り上げの金額によると思う。大きく目標とするならば法人。動きやすいのは個人。税金面でもそれぞれメリット、デメリットがあるので、目標を定めて考えたらよいと思う。
Q.営業のやり方は?
A.今はSNSも活用していて、HPには「面白い物件」を出す。
実は、事故物件でも必ず売れており、宮崎はリゾート物件も人気がある。
あと県外の方からの需要が高い。
(※今回9名の参加者方からそれぞれ質問がありましたが、その中からピックアップしたものを掲載しています)
●事務局から
県宅建業協会事務局から、開業時の法人・個人の選択、事務所の場所について、免許申請の手続きなど説明を行いますが、今回は残念ながらタイムアップとなりました。
参加者のみなさんと講師の熱量の高いセミナーでした。
ありがとうございました。
